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- 令和6年2月定例会
- 3月6日 本会議 代表質問
- 天野 弘 議員
1 地域共生社会の実現と新たな地域づくりについて
私たちの会派では、今年度、社会保障・社会福祉に関する課題について調査研究を行ってきた。今回、会派を代表して、当市の社会福祉の課題のうち、私たちの会派が特に注目し重点的に取り組んできた地域共生社会を実現するための「重層的支援体制整備事業(以下「重層事業」と略す。)」、並びにそのために求められる新たな地域づくりの取組について質問する。
我が国の社会福祉制度は、主に日本型福祉社会論に基づき金銭やサービス等の給付による国民生活の安定や貧富格差の縮小などを目的とするものである。しかしながら、1990年代以降家族形態や雇用システムの変化などにより、従来からの日本型社会保障制度の維持が難しくなってきた。現在、国の社会保障費の総額は既に120兆円を超え、一般会計の支出額は40兆円、歳出全体の33%を占めており、今後、ますます増大することが予想される。そのため、健康保険、年金、介護保険の各制度においては、法改正により財源確保に努めているが、現役世代への負担の高まりに世代間の不公平感が強まっている。市町村においても同様に民生費として計上される社会保障費の一般会計に占める比率は年々増加している。今後、2040年に向けて、人口減少や高齢化が進み、市の税収が増えない中、この民生費はますます増加し、市の財政を圧迫することが懸念されている。これからの市財政において、民生費の増加に対してどのように対応していくのか、今からでも検討しておく必要があると考える。
我が国の社会保障は、保険方式による健康保険、年金、介護保険と、税方式による障害者福祉、子育て支援、公的扶養の分野に分けられ、各制度に基づき行われてきた。一方で、高齢者や障害者等の誰もが問題を抱えながらも住み慣れた地域で安心して自立した生活が送れるよう、行政、住民、関係団体が助け合い、支えながら問題を解決する取組が市町村ごとに、「地域福祉」として行われてきた。しかしながら、急速な高齢化や人口減少、さらに核家族化や個人主義などを背景に、ひきこもり、生活困窮者、社会的孤立者など、複雑化・複合化した従来の縦割りの公的支援では解決が難しい社会問題が地域福祉の中で増加してきている。そのため、従来にはなかった新しい制度が必要とされ、国では「地域共生社会」の実現を基本方針として今後の社会福祉の改革を進めることとし、令和3年には社会福祉法の改正を行い、新たに重層事業が創設され、全国の多くの市町村において取組が行われ始めている。当会派では、この半年間先進地での調査研究を行い、11月定例会において当会派の同僚議員が当該事業への今後の取組について質問を行った。今回、市長の施政方針において、この重層事業に向けて、来年度の準備事業の予算化、そしてまず相談窓口の包括化から段階的に取り組むとの意向が示された。
現在、国が進める「地域共生社会」とは、制度・分野ごとの「縦割り」や「支え手・受け手」という関係を超えて、地域住民などが「我が事」として参画し、人と人とが世代や分野を超えて「丸ごと」つながることで、住民一人一人が生きがいを地域とともに創っていく社会と定義されている。重層事業では、この地域共生社会を実現するため、3つの支援、「相談支援」、「参加支援」、「地域づくり支援」を一体的に行うとしている。このうち、「地域づくり」は当該事業を円滑に推進する上では重要な施策とされている。特に、コロナ禍以降、人と人とのつながりが希薄化している現在「地域共生社会」の実現にとって地域の再構築は必須事項であると思われる。私は、昨年の6月定例会で「地域運営組織」の取組状況について一般質問を行ったが、ワークショップ等を通じて市職員や市民の意識の醸成を図っていきたいとの答弁であった。しかしながら、地域で加速的に起こっている脆弱化や人とのつながりの希薄化、地域での担い手不足、高齢化などの対応には意識の醸成を待っているのでは遅すぎると危機感を抱いている。地域の再構築は福祉だけに限らず、防災や地域経済、さらに地域公共交通の今後の在り方にとっても大きな課題となっている。
そこで、今後の当市における社会福祉の在り方、そして来年度以降取り組む予定である重層事業に関すること、さらに、今後の地域共生社会の実現にとって重要と考えられる地域づくりの再構築について次のとおり質問する。
(1) 平成の大合併以降の当市における民生費の推移と今後2040年までに一般会計に占める割合がどのように推移していくと予想しているのか。また、その財源確保についてどのように取り組んでいくのか併せて伺う。
(2) 高齢者、障害者、ひきこもり等の問題に対して地域福祉として、市では今までどのように取り組んできたのか、また、今抱える課題をどのように捉えているのか伺う。
(3) 市長の施政方針において、来年度に向けて重層事業を段階的に取り組むことが示されたが、具体的にどのように取り組んでいくのか、特に予算面及び組織面からの取組について伺う。
(4) 重層事業において地域づくりは重要なウエイトを占めていると考える。当該事業を実施している多くの市町村では、既に新しい地域運営組織に取り組み、地域づくりの基礎としている。当市において地域運営組織について取り組む考えがあるのか伺う。
(5) 市長が描くこれからの地域共生社会とはどのようなものか伺う。
私たちの会派では、今年度、社会保障・社会福祉に関する課題について調査研究を行ってきた。今回、会派を代表して、当市の社会福祉の課題のうち、私たちの会派が特に注目し重点的に取り組んできた地域共生社会を実現するための「重層的支援体制整備事業(以下「重層事業」と略す。)」、並びにそのために求められる新たな地域づくりの取組について質問する。
我が国の社会福祉制度は、主に日本型福祉社会論に基づき金銭やサービス等の給付による国民生活の安定や貧富格差の縮小などを目的とするものである。しかしながら、1990年代以降家族形態や雇用システムの変化などにより、従来からの日本型社会保障制度の維持が難しくなってきた。現在、国の社会保障費の総額は既に120兆円を超え、一般会計の支出額は40兆円、歳出全体の33%を占めており、今後、ますます増大することが予想される。そのため、健康保険、年金、介護保険の各制度においては、法改正により財源確保に努めているが、現役世代への負担の高まりに世代間の不公平感が強まっている。市町村においても同様に民生費として計上される社会保障費の一般会計に占める比率は年々増加している。今後、2040年に向けて、人口減少や高齢化が進み、市の税収が増えない中、この民生費はますます増加し、市の財政を圧迫することが懸念されている。これからの市財政において、民生費の増加に対してどのように対応していくのか、今からでも検討しておく必要があると考える。
我が国の社会保障は、保険方式による健康保険、年金、介護保険と、税方式による障害者福祉、子育て支援、公的扶養の分野に分けられ、各制度に基づき行われてきた。一方で、高齢者や障害者等の誰もが問題を抱えながらも住み慣れた地域で安心して自立した生活が送れるよう、行政、住民、関係団体が助け合い、支えながら問題を解決する取組が市町村ごとに、「地域福祉」として行われてきた。しかしながら、急速な高齢化や人口減少、さらに核家族化や個人主義などを背景に、ひきこもり、生活困窮者、社会的孤立者など、複雑化・複合化した従来の縦割りの公的支援では解決が難しい社会問題が地域福祉の中で増加してきている。そのため、従来にはなかった新しい制度が必要とされ、国では「地域共生社会」の実現を基本方針として今後の社会福祉の改革を進めることとし、令和3年には社会福祉法の改正を行い、新たに重層事業が創設され、全国の多くの市町村において取組が行われ始めている。当会派では、この半年間先進地での調査研究を行い、11月定例会において当会派の同僚議員が当該事業への今後の取組について質問を行った。今回、市長の施政方針において、この重層事業に向けて、来年度の準備事業の予算化、そしてまず相談窓口の包括化から段階的に取り組むとの意向が示された。
現在、国が進める「地域共生社会」とは、制度・分野ごとの「縦割り」や「支え手・受け手」という関係を超えて、地域住民などが「我が事」として参画し、人と人とが世代や分野を超えて「丸ごと」つながることで、住民一人一人が生きがいを地域とともに創っていく社会と定義されている。重層事業では、この地域共生社会を実現するため、3つの支援、「相談支援」、「参加支援」、「地域づくり支援」を一体的に行うとしている。このうち、「地域づくり」は当該事業を円滑に推進する上では重要な施策とされている。特に、コロナ禍以降、人と人とのつながりが希薄化している現在「地域共生社会」の実現にとって地域の再構築は必須事項であると思われる。私は、昨年の6月定例会で「地域運営組織」の取組状況について一般質問を行ったが、ワークショップ等を通じて市職員や市民の意識の醸成を図っていきたいとの答弁であった。しかしながら、地域で加速的に起こっている脆弱化や人とのつながりの希薄化、地域での担い手不足、高齢化などの対応には意識の醸成を待っているのでは遅すぎると危機感を抱いている。地域の再構築は福祉だけに限らず、防災や地域経済、さらに地域公共交通の今後の在り方にとっても大きな課題となっている。
そこで、今後の当市における社会福祉の在り方、そして来年度以降取り組む予定である重層事業に関すること、さらに、今後の地域共生社会の実現にとって重要と考えられる地域づくりの再構築について次のとおり質問する。
(1) 平成の大合併以降の当市における民生費の推移と今後2040年までに一般会計に占める割合がどのように推移していくと予想しているのか。また、その財源確保についてどのように取り組んでいくのか併せて伺う。
(2) 高齢者、障害者、ひきこもり等の問題に対して地域福祉として、市では今までどのように取り組んできたのか、また、今抱える課題をどのように捉えているのか伺う。
(3) 市長の施政方針において、来年度に向けて重層事業を段階的に取り組むことが示されたが、具体的にどのように取り組んでいくのか、特に予算面及び組織面からの取組について伺う。
(4) 重層事業において地域づくりは重要なウエイトを占めていると考える。当該事業を実施している多くの市町村では、既に新しい地域運営組織に取り組み、地域づくりの基礎としている。当市において地域運営組織について取り組む考えがあるのか伺う。
(5) 市長が描くこれからの地域共生社会とはどのようなものか伺う。
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