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- 令和6年6月定例会
- 6月17日 本会議 一般質問
- 曽根 達裕 議員
1 広域的地域活性化のための基盤整備について
地方部を中心として、人口減少が著しく進行している地域において、居住者の生活環境が持続不可能となるおそれが高まる中、地域の活性化を図るためには、地方への人の流れの創出・拡大が緊急の課題となっている。
一方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を経て、UIJターンを含む若者・子育て世帯を中心に二地域居住に対するニーズが高まっており、二地域居住は関係人口を創出・拡大し、魅力的な地域づくりに資するものであることを背景に、二地域居住を通じて、地方への人の流れを創出・拡大するための「広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の一部を改正する法律案」が令和6年2月9日に閣議決定された。
これは、都市と地方の双方に生活拠点を持つ二地域居住を推進し、人口減少が進む地方への人の流れを創出することで、地域の担い手確保や雇用の創出につなげることを目的とした制度改正であり、地方の人口増大を進めるためにも、二地域居住生活を促進する必要があると判断する。しかし、その促進に当たっては、「住まい」、「なりわい(仕事)」、「コミュニティ」に関するハードルが存在するため、二地域居住者向けの住宅、コワーキングスペース、交流施設等の整備や、市町村による地域の実情を踏まえた居住環境の整備の取組も必要となる。市町村は二地域居住の促進に関する計画である「特定居住促進計画」が作成可能となり、事業対象とするエリアや整備を目指す施設などを明記した本計画を作成する市町村には、国の補助金や交付金による支援が採択されやすくなる。
そして、官民の連携として、市町村長は二地域居住促進に関する活動を行うNPO法人、民間企業等を二地域居住等支援法人として指定が可能となっており、支援法人に対し空き家等の情報、仕事情報、イベント情報などの関連情報を提供する。逆に、支援法人は市町村長に対し、特定居住促進計画の作成や変更の提案が可能とし、支援法人の活動について予算の支援が受けられることが盛り込まれている。
島田市では、当市への移住と定住を促進するためさまざまな施策を行い、移住・定住ポータルサイト「住んでご島田」で発信しており、PR動画の再生回数は138万回を超えている。今回の二地域居住促進制度の改正によって、効果が期待されるこれらの施策を後押ししプラスになるとともに、基盤整備事業などに活用できると考え、以下質問する。
(1) データによると、20歳代の約半数である44.8%が地方移住への関心があると回答し、また、18歳以上の全世帯を対象とした調査によると、そのうちの約3割である27.9%が二地域居住へ関心を示しているとのデータがあるが、当市の二地域居住に対する見解を伺う。
(2) 広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の改正により、島田市空き家バンク事業、島田市不動産バンク事業における空き家改修、住宅の整備、コワーキングスペース整備あるいは古民家の整備が可能となると思うが、見解を伺う。
(3) このたび、広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律が改正されたが、市では、地域の農業・商業・工業を誘導するエリアをどのように設けているか伺う。
2 災害対策について
能登半島地震から約半年となるが、現地では復旧・復興の作業を進めている。消防庁によると5月14日時点で、人的被害については死者245人、重傷者334人、住宅被害については全壊8,571棟、半壊2万201棟に上り、国土交通省によると5月21日時点での上水道は、石川県内の2事業者において約2,230戸が断水中であるとの報告がある。
今回の地震では、断層の上下方向の動きによって陸側がせり上がり、輪島市の沿岸では最大約4メートルも隆起した。
道路や水道管などのインフラが甚大な被害を受けたことから消火が遅れ、火災の被害も拡大した。被害が甚大であることに加えて、山間地を結ぶ道路が各地で寸断されており、インフラや住居の再建には時間を要するため、震災前の生活に戻るにはまだまだ時間がかかる状況だと報道されている。
島田市からも多くの職員の方や資機材が派遣され、人的・物的支援を行ったことに心より敬意を表したい。
また、先の2月定例会において、一般質問(代表質問)で同僚議員が質問した災害対策の内容は承知をしており、それを踏まえての質問となる。地元の自治会・町内会での定例会では、能登半島地震を教訓に、災害に対する対策の現状と今後の対応について、毎月協議がなされている。今回は地域の定例会の中で意見のあった4項目について市としての方針を伺う。
(1) 能登半島地震のあと、各地で固定電話や携帯電話が使えなくなり、道路の寸断も相次いだため、多くの地区と一時連絡が取れなくなった。一方、衛星携帯電話を使い外部と連絡をとり被害状況を伝えた地区があった中、石川県輪島市と珠洲市では、地域防災計画で「配備に努める」としていた衛星携帯電話などが、2つの市のどの地区にも配備されていなかったことが報道された。私の居住する地区でも、市より衛星携帯電話が貸与されている地域とされていない地域があるが、島田市全域の状況について伺う。
(2) 震災発生後は水道が断水し、長期間にわたり水の確保が難しいことが想定される。飲用水の給水・復旧体制の整備を進めても、不測の事態に対応できるよう、さらなる水を確保する必要を感じる。
そこで、市内に所在する個人や団体が所有する井戸を災害時協力井戸として活用することに対する市としての見解を伺う。
(3) 毎年、豪雨災害による被害が増えている。自然災害は避けようがないものであるが、一つの町内会では、ネットワークカメラを利用して被害を抑えることを進めている。災害発生前後の状況確認や監視を離れた場所から行うことができ、災害時以外でも定期的に確認することで、未然に災害の発生要因を取り除くことができることが設置の理由であるが、防災・減災の一端を担うであろうネットワークカメラの利用について、市としての見解と状況を伺う。
(4) 最近では、集中豪雨の増加により治水対策を推進する動きが広がっている。治水というと行政の河川担当者が河川工事等を行い対策するイメージであるが、都市化による土地の保水力低下により、まちづくりから治水に取り組む動きが多く見られる。地域の中から、家庭で雨水をためる施設をつくり、河川への雨水流出を抑制してはどうかとの意見があることから市としての見解を伺う。
地方部を中心として、人口減少が著しく進行している地域において、居住者の生活環境が持続不可能となるおそれが高まる中、地域の活性化を図るためには、地方への人の流れの創出・拡大が緊急の課題となっている。
一方、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を経て、UIJターンを含む若者・子育て世帯を中心に二地域居住に対するニーズが高まっており、二地域居住は関係人口を創出・拡大し、魅力的な地域づくりに資するものであることを背景に、二地域居住を通じて、地方への人の流れを創出・拡大するための「広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の一部を改正する法律案」が令和6年2月9日に閣議決定された。
これは、都市と地方の双方に生活拠点を持つ二地域居住を推進し、人口減少が進む地方への人の流れを創出することで、地域の担い手確保や雇用の創出につなげることを目的とした制度改正であり、地方の人口増大を進めるためにも、二地域居住生活を促進する必要があると判断する。しかし、その促進に当たっては、「住まい」、「なりわい(仕事)」、「コミュニティ」に関するハードルが存在するため、二地域居住者向けの住宅、コワーキングスペース、交流施設等の整備や、市町村による地域の実情を踏まえた居住環境の整備の取組も必要となる。市町村は二地域居住の促進に関する計画である「特定居住促進計画」が作成可能となり、事業対象とするエリアや整備を目指す施設などを明記した本計画を作成する市町村には、国の補助金や交付金による支援が採択されやすくなる。
そして、官民の連携として、市町村長は二地域居住促進に関する活動を行うNPO法人、民間企業等を二地域居住等支援法人として指定が可能となっており、支援法人に対し空き家等の情報、仕事情報、イベント情報などの関連情報を提供する。逆に、支援法人は市町村長に対し、特定居住促進計画の作成や変更の提案が可能とし、支援法人の活動について予算の支援が受けられることが盛り込まれている。
島田市では、当市への移住と定住を促進するためさまざまな施策を行い、移住・定住ポータルサイト「住んでご島田」で発信しており、PR動画の再生回数は138万回を超えている。今回の二地域居住促進制度の改正によって、効果が期待されるこれらの施策を後押ししプラスになるとともに、基盤整備事業などに活用できると考え、以下質問する。
(1) データによると、20歳代の約半数である44.8%が地方移住への関心があると回答し、また、18歳以上の全世帯を対象とした調査によると、そのうちの約3割である27.9%が二地域居住へ関心を示しているとのデータがあるが、当市の二地域居住に対する見解を伺う。
(2) 広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律の改正により、島田市空き家バンク事業、島田市不動産バンク事業における空き家改修、住宅の整備、コワーキングスペース整備あるいは古民家の整備が可能となると思うが、見解を伺う。
(3) このたび、広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律が改正されたが、市では、地域の農業・商業・工業を誘導するエリアをどのように設けているか伺う。
2 災害対策について
能登半島地震から約半年となるが、現地では復旧・復興の作業を進めている。消防庁によると5月14日時点で、人的被害については死者245人、重傷者334人、住宅被害については全壊8,571棟、半壊2万201棟に上り、国土交通省によると5月21日時点での上水道は、石川県内の2事業者において約2,230戸が断水中であるとの報告がある。
今回の地震では、断層の上下方向の動きによって陸側がせり上がり、輪島市の沿岸では最大約4メートルも隆起した。
道路や水道管などのインフラが甚大な被害を受けたことから消火が遅れ、火災の被害も拡大した。被害が甚大であることに加えて、山間地を結ぶ道路が各地で寸断されており、インフラや住居の再建には時間を要するため、震災前の生活に戻るにはまだまだ時間がかかる状況だと報道されている。
島田市からも多くの職員の方や資機材が派遣され、人的・物的支援を行ったことに心より敬意を表したい。
また、先の2月定例会において、一般質問(代表質問)で同僚議員が質問した災害対策の内容は承知をしており、それを踏まえての質問となる。地元の自治会・町内会での定例会では、能登半島地震を教訓に、災害に対する対策の現状と今後の対応について、毎月協議がなされている。今回は地域の定例会の中で意見のあった4項目について市としての方針を伺う。
(1) 能登半島地震のあと、各地で固定電話や携帯電話が使えなくなり、道路の寸断も相次いだため、多くの地区と一時連絡が取れなくなった。一方、衛星携帯電話を使い外部と連絡をとり被害状況を伝えた地区があった中、石川県輪島市と珠洲市では、地域防災計画で「配備に努める」としていた衛星携帯電話などが、2つの市のどの地区にも配備されていなかったことが報道された。私の居住する地区でも、市より衛星携帯電話が貸与されている地域とされていない地域があるが、島田市全域の状況について伺う。
(2) 震災発生後は水道が断水し、長期間にわたり水の確保が難しいことが想定される。飲用水の給水・復旧体制の整備を進めても、不測の事態に対応できるよう、さらなる水を確保する必要を感じる。
そこで、市内に所在する個人や団体が所有する井戸を災害時協力井戸として活用することに対する市としての見解を伺う。
(3) 毎年、豪雨災害による被害が増えている。自然災害は避けようがないものであるが、一つの町内会では、ネットワークカメラを利用して被害を抑えることを進めている。災害発生前後の状況確認や監視を離れた場所から行うことができ、災害時以外でも定期的に確認することで、未然に災害の発生要因を取り除くことができることが設置の理由であるが、防災・減災の一端を担うであろうネットワークカメラの利用について、市としての見解と状況を伺う。
(4) 最近では、集中豪雨の増加により治水対策を推進する動きが広がっている。治水というと行政の河川担当者が河川工事等を行い対策するイメージであるが、都市化による土地の保水力低下により、まちづくりから治水に取り組む動きが多く見られる。地域の中から、家庭で雨水をためる施設をつくり、河川への雨水流出を抑制してはどうかとの意見があることから市としての見解を伺う。
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