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- 令和6年9月定例会
- 9月9日 本会議 一般質問
- 天野 弘 議員
1 学びの多様化学校(不登校特例校)を核とした伊久美小学校跡地の活用
私は、今年の6月定例会において不登校問題の取組について一般質問を行った。2022年度の国の不登校調査結果では、小・中学校で30日以上欠席した児童生徒の数が約30万人となり、10年連続過去最多を更新していることが報告されている。当市も同様な状況で昨年度の不登校児童生徒数は、小学生91人(1.4%)、中学生164人(5.7%)で合計255人、この10年間で約3.4倍に増加している。
不登校の原因については、多岐にわたり、また、複合化することもあり特定することは困難な場合が多いと言われている。当市の今までの不登校対策では、早期対応として家庭訪問、復帰支援としてスクールソーシャルワーカーによる相談支援、指導として教育センターのチャレンジ教室での対応が行われてきた。さらに、最近ではチーム学校による支援や、保健室や空き教室を利用した別室での個別指導が行われている。
2016年には「教育機会確保法」が制定され、フリースクールなど学校以外での学習を認めた上で、国や自治体に対して、子どもの状況に応じた学習活動を支援するよう明記された。しかしながら、最近では国や自治体の支援体制が追いつかず、何の支援も受けていない子どもが急増しており、2022年度不登校であった児童生徒のうち学校内外でいずれの相談・支援を受けていない子どもが約11万4千人と全体の38%を占めていることが指摘された。そこで、国では2023年3月に発表したCOCOLOプランにおいて「不登校により学びにアクセスできない子どもをゼロにする」目標を掲げ、学びの多様化学校「いわゆる不登校特例校」の設置を全国に進めている。しかしながら、今年3月までにまだ全国には35校しか設置されておらず、国では2027年度までに300校の設置を目指している。
厚生教育常任委員会では、今年度の調査研究テーマとして「不登校問題」を取り上げ、7月には宮城県富谷市及び宮城県仙台市に設置された学びの多様化学校2校を行政視察した。また、私が所属する会派においても、奈良県大和郡山市に設置された小・中学校の分教室を視察した。富谷市及び仙台市ではいずれも閉校となった小学校跡地に学びの多様化学校を新たに設置していた。これらの小学校は閉校後、地元のコミュニティセンターとして利用しており、今回、学びの多様化学校を設置するにあたり、施設の半分を利用することとし、閉校した学校施設の有効活用として再出発していた。この2校は、農村地域で自然環境に恵まれ地域の方々と触れ合うことでコミュニケーションを含め教育効果が出ているとの説明を受けた。大和郡山市の学校は市街地のため公共施設の一部を利用しており、学習に力を入れていた。全国的にも、閉校した小・中学校の跡地利用として、この学びの多様化学校を設置するケースが多くみられている。
今年3月末で、北部地域の4つの小学校が閉校になったが、その跡地利活用の現状については、同僚議員が6月定例会において一般質問している。伊太小学校及び相賀小学校の跡地利活用についてはすでに決定しており、準備が進められている。一方で、神座小学校及び伊久美小学校の跡地利活用は、決まっておらず、特に伊久美小学校については、プロポーザル応募の優先交渉権者と契約に至らず白紙に戻っている。伊久美小学校は、自然環境に恵まれ、長年特認校として地区外の子どもたちを受け入れ、さらに現在もサタデーオープンスクール等により子どもたちの自然体験を地域として協力してきている。学びの多様化学校を設置するには適地ではないかと思われる。
不登校児童生徒へ「学ぶ機会をきっちり確保する」ためには、この学びの多様化学校の設置は、選択肢のうちの一つとして重要ではないかと考える。
そこで、自然環境に恵まれ、当市にとって貴重な財産である伊久美小学校の跡地の利活用として、学びの多様化学校の設置の可能性について質問する。
(1) 学びの多様化学校の目的、形態や種類、教育内容などについて伺う。
(2) 学びの多様化学校が従来から実施されてきた不登校対策との違いは何か。また、教育効果についてどのように考えるのか伺う。
(3) 現在の全国、県内での設置状況及び設置の動きについて伺う。
(4) 学びの多様化学校を設置・運営する場合における課題は何か。当市が設置するにあたり、メリットとデメリットは何か伺う。
(5) 伊久美小学校跡地利活用についての市の考え方・方針について伺う。
私は、今年の6月定例会において不登校問題の取組について一般質問を行った。2022年度の国の不登校調査結果では、小・中学校で30日以上欠席した児童生徒の数が約30万人となり、10年連続過去最多を更新していることが報告されている。当市も同様な状況で昨年度の不登校児童生徒数は、小学生91人(1.4%)、中学生164人(5.7%)で合計255人、この10年間で約3.4倍に増加している。
不登校の原因については、多岐にわたり、また、複合化することもあり特定することは困難な場合が多いと言われている。当市の今までの不登校対策では、早期対応として家庭訪問、復帰支援としてスクールソーシャルワーカーによる相談支援、指導として教育センターのチャレンジ教室での対応が行われてきた。さらに、最近ではチーム学校による支援や、保健室や空き教室を利用した別室での個別指導が行われている。
2016年には「教育機会確保法」が制定され、フリースクールなど学校以外での学習を認めた上で、国や自治体に対して、子どもの状況に応じた学習活動を支援するよう明記された。しかしながら、最近では国や自治体の支援体制が追いつかず、何の支援も受けていない子どもが急増しており、2022年度不登校であった児童生徒のうち学校内外でいずれの相談・支援を受けていない子どもが約11万4千人と全体の38%を占めていることが指摘された。そこで、国では2023年3月に発表したCOCOLOプランにおいて「不登校により学びにアクセスできない子どもをゼロにする」目標を掲げ、学びの多様化学校「いわゆる不登校特例校」の設置を全国に進めている。しかしながら、今年3月までにまだ全国には35校しか設置されておらず、国では2027年度までに300校の設置を目指している。
厚生教育常任委員会では、今年度の調査研究テーマとして「不登校問題」を取り上げ、7月には宮城県富谷市及び宮城県仙台市に設置された学びの多様化学校2校を行政視察した。また、私が所属する会派においても、奈良県大和郡山市に設置された小・中学校の分教室を視察した。富谷市及び仙台市ではいずれも閉校となった小学校跡地に学びの多様化学校を新たに設置していた。これらの小学校は閉校後、地元のコミュニティセンターとして利用しており、今回、学びの多様化学校を設置するにあたり、施設の半分を利用することとし、閉校した学校施設の有効活用として再出発していた。この2校は、農村地域で自然環境に恵まれ地域の方々と触れ合うことでコミュニケーションを含め教育効果が出ているとの説明を受けた。大和郡山市の学校は市街地のため公共施設の一部を利用しており、学習に力を入れていた。全国的にも、閉校した小・中学校の跡地利用として、この学びの多様化学校を設置するケースが多くみられている。
今年3月末で、北部地域の4つの小学校が閉校になったが、その跡地利活用の現状については、同僚議員が6月定例会において一般質問している。伊太小学校及び相賀小学校の跡地利活用についてはすでに決定しており、準備が進められている。一方で、神座小学校及び伊久美小学校の跡地利活用は、決まっておらず、特に伊久美小学校については、プロポーザル応募の優先交渉権者と契約に至らず白紙に戻っている。伊久美小学校は、自然環境に恵まれ、長年特認校として地区外の子どもたちを受け入れ、さらに現在もサタデーオープンスクール等により子どもたちの自然体験を地域として協力してきている。学びの多様化学校を設置するには適地ではないかと思われる。
不登校児童生徒へ「学ぶ機会をきっちり確保する」ためには、この学びの多様化学校の設置は、選択肢のうちの一つとして重要ではないかと考える。
そこで、自然環境に恵まれ、当市にとって貴重な財産である伊久美小学校の跡地の利活用として、学びの多様化学校の設置の可能性について質問する。
(1) 学びの多様化学校の目的、形態や種類、教育内容などについて伺う。
(2) 学びの多様化学校が従来から実施されてきた不登校対策との違いは何か。また、教育効果についてどのように考えるのか伺う。
(3) 現在の全国、県内での設置状況及び設置の動きについて伺う。
(4) 学びの多様化学校を設置・運営する場合における課題は何か。当市が設置するにあたり、メリットとデメリットは何か伺う。
(5) 伊久美小学校跡地利活用についての市の考え方・方針について伺う。
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